「放課後デイ」不正請求、甘いチェック…TV見せるだけの事業所も(出典:読売新聞2021.2.1)

障害を抱える子どもたちの居場所となっている放課後等デイサービス(放デイ)で、179事業所が不正請求で行政処分を受けていたことが、読売新聞の調査で明らかになった。子どもの福祉よりも営利を優先する事業者の存在が見え隠れする。

放デイの利用料は1人1回1万円前後。国などからの公費で9割以上が賄われるため、利用者の自己負担額は1000円程度で済む。10人が20日間通所すると、事業者は月200万円の収入を見込める計算だ。経費を差し引いても100万円前後の利益が出るといい、全国でフランチャイズ展開する事業者も少なくない。
放デイはスタート当初から、テレビを見せるだけの事業所があるなど、サービスの質に差があることが国会で問題視されていた。厚生労働省は2015年、放デイの基本姿勢を示すガイドラインを策定。17年に職員の半数以上を児童指導員や保育士にすることを義務付けたが、それでも不正請求が増える背景にはチェックの甘さがある。
事業所は毎月、国民健康保険団体連合会に利用記録などを提出して利用料を請求する。同会はその書類を確認するだけで、現地で調査まではしない。国は指定権限がある自治体に3年に1回、実地指導を求めているが、自治体の調査も追いついていないという。
東京都では19年度、811か所ある事業所のうち実地指導したのは53か所だけ。職員数の水増しなどで計約3億円を不正請求したとして行政処分された事業者のケースでは、都は開業から6年間、一度も実地指導をしていなかった。